従来の開発プロセスでは、ユーザビリティ設計がきちんと位置付けておらず、GUIや画面設計など、アプリケーション表層部に限定した作業と認識されていた。実際の開発現場では、開発費用・期間といった制約の中で、機能の実現をいかに効率良く行うかに主眼が置かれ、ユーザビリティを上流段階で十分検討できていなかった。
さらにRIA等の最新の要素技術によりユーザビリティが向上する大きな可能性が生まれてきたにも関わらず、それらを踏まえた開発手法が確立していないため、システム開発に十分取り入れられていない現状がある。
そこで、UseCaseを業務プロセスと利用プロセスの協調モデルとして論理的に洗練し、UseSpace(利用空間)におけるペルソナ単位の業務プロセスと利用プロセスの重ね合わせという新たな設計手法を提案する。
そこでは単なるユーザビリティではなくビジネスプロセス駆動でありながら、ユーザー利用プロセスが確実に捕捉され、要求開発を含めた上流段階からビジネスシステムにユーザ視点で付加価値を与えるための方法論となる。
結果として、ユーザーに使いやすく、ビジネスにとっても価値の高いシステムの実現が容易になることを示す。
■なぜ、いまユーザビリティというデザインなのか~クラウド時代の要求開発~
今までの要求開発は、ビジネスを抽象化してデザインすることに重点を置いてきた。一方で、「使われないシステム」に関しては、ユーザビリティの欠如が注目されるようになっている。 そこで、「正しく要求を把握し設計する」という観点から、このユーザビリティを考慮したソフトウェアデザインを行う為のプロセスについて考えている。
■ユーザビリティデザインと要求開発プロセス
要求開発のプロセス設計について、ユーザビリティデザインをプロセスに盛り込むとどうなるのか。検討の経過を紹介している。
株式会社豆蔵 IT戦略支援事業部(竹内 政恵) |