UMLによるモデリング入門

概要

オブジェクト指向におけるモデル表記法としてデファクトスタンダードとなっているUML(Unified Modeling Language)ついて、表記法の説明と演習を各ダイアグラムごとに繰り返しながら学習します。


本コースではUMLの主要な図について表記法のみならず、その特徴や用途(開発における利用場面)、およびオブジェクト指向の概念を交えて学習することにより、オブジェクト指向開発者、モデラーとしての基礎を習得できます。


扱うダイアグラム:
・ユースケース図
・オブジェクト図
・クラス図
・シーケンス図
・アクティビティ図
・ステートマシン図


※ 本コースの用語はUML2.0に準拠しておりますが、本コースはUML1.5を使用される方でも問題なく受講して頂けます。

日数

1日

時間

10:00 ~ 17:00

教育受講料(税込)

オープンコース:現在実施していません。
オンサイト:お見積りいたします。お気軽にお問合せください。
※受講料は予告なく変更・改定になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

対象者

オブジェクト指向開発に携わる全ての方

  • 実装(プログラミング)作業を担当される方
  • システム設計作業を担当される方
  • 業務分析作業を担当される方
  • システム開発を委託するユーザのシステム部門の方
前提条件

オブジェクト指向の基礎用語(クラス、インスタンス、継承、カプセル化など)を理解していること。
※ 弊社トレーニング「わかるオブジェクト指向」、「基礎から学ぶUMLとJavaプログラミング」修了程度の知識

到達目標
  • モデリングを行なう効用を理解し、説明できる。
  • オブジェクト指向の基本的な用語を理解し、説明できる。
  • UMLダイアグラムの名称と特徴、用途を理解できる。
  • オブジェクト図、クラス図の相関関係を理解し、簡単なモデルを読み書きできる。
  • 対象を整理し、抽象化し、UMLダイアグラムを用いたモデルとして表現できる。
講師より

本コースはオブジェクト指向開発者としての基礎を習得することを目的として作成されています。
身近な例を取り上げることで、分かりやすくオブジェクト指向の概念を確認し、UMLの図と照らし合わせながらUMLを学習していきます。これにより、単純にUMLの表記法を「知る」だけではなく、「正しく使う」ことができるようになります。


演習は個人、またはチームで行ないます。あえてモデリングツールを使わずに手書きで行なうことで、理解が曖昧になりがちな表記法を習得することができます。

内容

【第1日目】
形式:講義+演習(個人)


1. モデリングとUML
1) モデリングを知る
2) UML の概要
 

2. 要求の表現
1) 要求の表現~ユースケース図の利用
キーワード:ユースケース、アクター
 

3. オブジェクト指向概念の確認
1) オブジェクトで表現する~現実世界の抽象化:オブジェクト図の利用
キーワード:オブジェクト、リンク
2) クラスで表現する~オブジェクトの抽象化:クラス図の利用
キーワード:クラス、属性、操作、関連(関連名、ロール名、多重度)
 

4. 静的構造の表現
1) クラス構造の詳細化
キーワード:型、初期値、スコープ、可視性、抽象クラス、抽象メソッド、インタフェース
2) クラス間の関係の詳細化
キーワード:誘導可能性、集約、コンポジション、依存、汎化、実現
3) クラスのグループ化~パッケージ図の利用
キーワード:パッケージ、依存
 

5. 動的構造と振舞いの表現
1) メッセージ送受信の時系列表現~シーケンス図の利用
キーワード:オブジェクト(ライフライン)、実行発生、メッセージ、ガード条件、オブジェクトの生成・消滅
2) ワークフローの表現~アクティビティ図の利用
キーワード:アクション状態(アクティビティ)、処理の分岐、スイムレーン、並行処理
 

6. その他の表記法(オプション)
1) オブジェクトの状態遷移の表現~ステートマシン図の利用
キーワード:状態と擬似状態、状態遷移、イベント、アクション、アクティビティ、ガード条件、コンポジット状態、並行状態