オブジェクト指向を現場で活かすデザインパターン実践

概要

GoFのデザインパターン23種のうち8種を取り上げ、パターンごとに解説・個人演習(実装)を繰り返します。総合演習では、まず設計問題の解決にパターンの適用を試みます(個人)。その後、パターンの選択理由や適用のメリット・デメリットを論点としたグループディスカッションを通じて、実践において設計判断を下すための視点を養います。

日数

2日

時間

10:00 ~ 17:00

教育受講料(税込)

オープンコース:現在実施していません。
オンサイト:お見積りいたします。お気軽にお問合せください。
※受講料は予告なく変更・改定になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

対象者
  • システム開発経験2~3年目で、設計者にステップアップしたいプログラマー
  • オブジェクト指向設計を学習したい設計者
  • デザインパターン適用の具体的な判断基準が分からずに悩んでいる設計者
前提条件
  • 抽象化プログラミングの考え方を理解し、C#またはJavaを用いた実装ができる。
  • UMLのクラス図、シーケンス図を読み取れることができる。
  • オブジェクト指向の設計原則を理解している。
  • 弊社トレーニング「オブジェクト指向を現場で活かす設計原則入門」修了程度の知識
到達目標
  • デザインパターンの目的を説明できる
  • GoFのデザインパターンについて以下のことができるようになる
  • 3つの分類を挙げることができる
  • 講座内で取り上げるデザインパターンをC#またはJavaで実装できる
  • 設計上の問題に対し、適切なデザインパターンを選択・適用できる
  • 会話において、デザインパターンをボキャブラリーとして利用し、意思疎通が行える。
講師より

デザインパターン(以下、DP)は、その適用によって得られる効果にのみ注目されがちです。「見よう見まねで適用したが、思ったような効果が得られなかった」などの経験ありませんか?DPの恩恵を享受するには、DPを理解する過程が重要だと考えます。DPを理解するということは、過去に多くのエンジニアが遭遇した設計問題と解法、そこに至るまでの過程を追体験することです。


本講座は「なぜこのような構造や振る舞いで問題が解決できるのか」「なぜこのような設計判断を下したのか」という視点をもち、パターンの陰に隠れた設計原則を意識しながら学習を進められるように開発しました。また、実装者が理解しやすいように、モデルだけではなく実行可能なコードを各例題・演習に用意しています。これからデザインパターンに取り組む方や以前に挫折してしまった方などに本講座を活用していただき、現場で活きる設計力を手にしてもらえることを願っています。

内容

【第1日目】
形式:講義+演習(個人、グループ)
 

1.デザインパターン概要
デザインパターンの位置づけや目的、およびデザインパターンを理解する上で最低限必要な知識を学びます。
1) デザインパターン概観
2) デザインパターンを理解するために
2.TemplateMethodパターン ※2~9章の構成は下部を参照ください
3.Compositeパターン
4.Singletonパターン
5.Adapterパターン
6.Strategyパターン


【第2日目】
6.Strategyパターン(続き)
7.Stateパターン
8.Commandパターン
9.Observerパターン
10.まとめ
パターンを利用する際の心構えや設計上の問題に気づくためのヒントを学びます。また、ある設計問題を題材として、その解となり得るデザインパターンの選択と選択理由について議論し、パターン適用の実践力を養います。


1) 「学ぶ」から「使う」へ
2) 総合演習(グループディスカッション)


※2~9章では、各パターンについて以下の流れで学習を進めます。
パターンの適用前後をモデルとコードの両面から比較・観察することにより、設計上の課題がどのように解決されているのかを理解します。演習は実装まで行うことで、設計時に実装がイメージできるようになることを狙います。
1) パターンの概要
2) 適用例
適用前の構造と振る舞い、コード
適用後の構造と振る舞い、コード
3) 一般化された構造と振る舞い
4) 適用時のポイント(注意点)
5) 演習(パターンの実装)