性能テスト入門講座 ~ システムの"品質"を高める上で重要となる、性能テストの考え方を学ぶ ~

概要

ソフトウェア開発/システム開発においては、構築したシステムが「仕様通りに動く/仕様を満たしている」だけでは不十分であり、機能以外の要求(非機能要求)を満たしていることの確認も必要です。


非機能要求の中でも重視されるものに、性能(処理速度、応答速度)がありますが、「性能をテストする」とはどういうことか、どういうテストをすればよいのか、十分に理解されているとはいえません。


本講座は、性能テストの概要(プロセスと実施事項)の他、性能テストを行なうに当たって注意すべき点、性能問題発生時の分析の仕方をわかりやすく解説するものです。
以下のような話題を取り上げます。
・性能(処理速度、応答速度)はソフトウェアの品質の重要な一要素であること
・開発工程の中で、性能テストを実施する時期
・性能問題の分析の進め方、チューニングのヒント
・性能テストのプロセスと、各作業ステップでの実施事項、注意事項


また、以下のワークショップを行ない、講座の内容の理解を深めていただきます。
・現状(自分が携わっている開発や製品における性能テスト)を振返り、性能テストの重要性の認識を参加者で共有する
・具体的な題材を使って性能テストの計画・設計を考える
ソフトウェア開発者、システムテストの担当者に適したコースとなっております。導入部分では性能テストの必要性についても取り上げているので、ソフトウェア開発の経験が浅い方にも受講いただけます。

日数

2日

時間

10:00~18:00

教育受講料(税込)

お問い合わせください

対象者
  • プロジェクトマネージャ/リーダ
  • アーキテクト
  • 開発者
  • テストマネージャ(テストリーダ)
  • テスト設計担当者
前提条件

ソフトウェア開発、ソフトウェアテストに関する基礎知識を持っている方。(開発関連・テスト関連の用語、開発プロセス)

到達目標
  • 性能テストの意義と重要性を説明できる
  • 性能テストの計画、設計、結果の分析における重点を説明できる
内容

形式:講義+演習
1. はじめに


2. ソフトウェア品質と性能テスト (ワークショップ)
2.1 ソフトウェア開発工程
(主な内容)開発プロセスモデル、V字モデル、テストプロセス
2.2 機能要件と非機能要件
(主な内容)機能要件と非機能要件の違い、ソフトウェア品質特性、非機能要件のテスト概説
2.3 性能テスト/負荷テストの概要
(主な内容)性能テストの必要性、性能問題検出・対処の観点からみた性能テスト/負荷テストの実施時期


3. よくある性能問題と分析のヒント
3.1 よくある問題
(主な内容)典型的な性能問題の紹介
3.2 分析の進め方
(主な内容)分析・対応の注意点、問題箇所の切り分け・特定の仕方、性能問題の早期検出の重要性


4. 性能テストの進め方 (ワークショップ)
4.1 性能テストのライフサイクル
(主な内容)一般的なテストプロセスに照らした、性能テストの進め方
4.2 テスト計画
(主な内容)性能目標の設定、テスト日程とテスト内容の決定
4.3 テスト設計
(主な内容)テストで取り上げる対象業務の選定、ユーザーの分析、操作手順の検討、性能に影響を及ぼす要素の洗い出し、システム構成の把握、モニタ箇所の特定、テストシナリオの作成
4.4 テスト準備
(主な内容)テスト用データの準備、テスト用サーバ、インフラ類の準備、テスト実行スクリプトの作成
4.5 テスト実行
(主な内容)性能テストツールへのスクリプトの登録、チェックポイントの設定、スクリプトの実行とモニタリング、テスト結果の収集
4.6 テスト結果の分析・評価
(主な内容)分析用データの収集・レポート作成、性能問題の有無の評価、ボトルネック箇所の特定
4.7 チューニング
(主な内容)一般的な実施事項 ※付録として、プログラミング言語の特徴と注意点