OSSライセンス管理基礎講座

概要

PCやサーバに限らず、携帯電話やテレビ、DVDなどの身近な家電製品にもLinuxをはじめとするオープンソースソフトウェア(OSS)が広く使われるようになってきました。しかし、「オープンソースソフト」を「無料で自由に使ってよいソフトウェア」と誤解されていませんか?

OSSには、高機能、高性能、高品質のソフトウェアが無料で使用できるというメリットの反面、周辺のソースコードの公開や特許の無償使用許諾を求められ、違反が発覚した場合には訴訟問題が発生するなどのデメリットもあります。そのため、OSSを使いこなすにはマネージメント層のOSSライセンスに対する正しい理解と、開発部門、管理部門におけるOSSコードの流用の検出、独自開発ソフトとの分離といったライセンス管理技術の向上が必須となります。


また近年のOSS検出ツールの普及により、GPLの誕生した1980年代や、Linuxが組込み分野に急速に普及した2000年代初頭と比較して、OSSの意図しない流用の検出の精度や効率は向上しましたが、その反面、流用元のOSSの特定に多大な時間がかかるなどの弊害も発生しています。


本コースの目的は、OSSライセンスの基礎知識と、OSS検出ツール導入時のプロセス構築の概要を知ることことです。ソフトウェア組込み製品開発のマネージメントを担当される方でLinux、Android、TIZENなどのOSSをプラットフォームとして利用する製品を開発するにあたり、OSSライセンス管理の基礎知識を習得したい方、納入先へのOSSライセンス順守のエビデンス提出のためにOSS検出ツール導入と管理プロセス構築を担当される方などに最適なコースです。


OSSライセンス管理プロセスを効率よく構築するためのポイントをご説明する、企業の視点を重視した教育となっています。

日数

0.5日

時間
  • オンサイト:4~6時間
教育受講料(税込)

オンサイト : 開催時間によってお見積りいたしますので、お問い合わせください。

対象者
  • ソフトウェア組込み製品開発のマネージメントを担当される方
  • OSSライセンス管理プロセス構築をこれから担当される方、既にしている方
前提条件

特になし

到達目標
  • 主要OSSライセンスの概要と取扱を理解できる
  • OSSライセンス管理技術の変化について理解する
  • OSS検出ツール導入時の管理プロセス構築方法を理解できる
内容

形式:講義
1. はじめに
 

2. 講習の位置付け
 

3. OSSライセンス概説
1) オープンソースとは
2) オープンソースの考え方
3) 代表的なOSSライセンス
4) 最近の動向
・訴訟
・OSS検出ツール
 

4. OSSライセンス管理プロセス構築のポイント
1) 管理プロセス構築の目的、目標
2) プロセス構築活動の構成、流れ
3) 課題
・情報量の増大
・判定の複雑化
4) 課題解決のポイント
5) 各ステップでの具体的な課題解決
・契約の確認
・調査
・コンプライアンスギャップへの対処
・ソース公開
・ツール導入から定常運用への移行
・商品開発プロセスとの連携
・商品計画とプロセス構築の整合
6) 教育
7) 他部門との連携
8) 情報伝達について
 

5. おわりに
 

【お知らせ】
ご要望により、オージス総研様のオープンソース ライセンス管理ツールPalamidaのデモ、ご紹介をいたします。
オープンソース ライセンス管理ツール Palamida