<組込みシステム開発向け>オブジェクト指向分析設計講座

概要

本講座は、オブジェクト指向・UMLを使用したシステム開発を、要求定義~要求分析~設計という工程を追いながら学んでいきます。組込システム開発へのオブジェクト指向適用に関しては、まだまだ資料も実践的なセミナーも少ないのが現状ですが、本コースを受講することで、組込システム開発へのオブジェクト指向適用の意義を知り、またシステム開発にオブジェクト指向を適用するための基本的な部分を習得することができます。


本講座の特徴としては、演習を中心とした実践的な講座であることが挙げられます。組込系のシステムである自動販売機を演習問題とすることで、組込特有のハードウエアとその制御をモデルとしてどのように扱うのかといった課題を演習を通して実際に解決しながら習得していくことができます。さらに演習で受講生の作成したモデルは、講師がその場でレビューし、モデル品質向上のためのアドバイスを致します。このレビューを通してモデルの良い点、悪い点を具体的に知ることができ、より良いモデリングを習得していくことができます。また、講師は組込システムのコンサルティングを経験していますので、実際の経験に基づいた実践的なアドバイスが可能です。


この演習問題については、お客様のご要望に合わせて変更することもできます。現在開発しているシステムを演習問題とし、よりオブジェクト指向/UMLに対する理解を深めるといったカスタマイズを行うことも可能です。


本講座はシステム開発全体像とオブジェクト指向分析設計の対応関係が明確になっているため、ソフトウエア開発経験のある技術者に対するオブジェクト指向の導入を検討している場合や、オブジェクト指向適用の現状を知りたい、開発チームに対するオブジェクト指向の導入教育を考えている、といった場合に適したコースです。また、すでにオブジェクト指向/UMLを開発に導入している方にも、モデリングスキル向上のための講座として有効です。

日数

3日

時間

6時間/日 (10:00 ~ 17:00)

教育受講料(税込)

オンサイト : 1,320,000円
※想定受講者数20名。受講者数が20名を超える場合は費用が変わります。

対象者
  • 組込みシステム開発におけるオブジェクト指向の適用方法を知りたい方
  • UMLの組込みシステム開発向けの使い方を知りたい方
前提条件
  • オブジェクト指向の基礎用語(クラス、インスタンス、継承、カプセル化など)を理解している。

※ 弊社トレーニング「わかるオブジェクト指向」修了程度の知識

  • UML表記法の基礎を理解している。

※ 弊社トレーニング「UMLによるモデリング入門」修了程度の知識

  • Java、C、C++などのプログラミング言語で簡単なプログラムを作成したことがあれば、理解は容易になります(必須ではありません)。
到達目標
  • 組込みソフトウエア開発に対するオブジェクト指向の適用方法が分かるようになる。
  • オブジェクト指向を利用した場合の開発手順(要求分析、システム分析、システム設計)が理解できるようになる。
  • UMLを用いた簡単なモデリングができるようになる。
講師より

本講座はシステム開発全体像とオブジェクト指向分析設計の対応関係が明確になっているため、ソフトウエア開発経験のある技術者に対するオブジェクト指向の導入を検討している場合や、 オブジェクト指向適用の現状を知りたい、開発チームに対するオブジェクト指向の導入教育を考えているといった場合に適したコースです。


また、すでにオブジェクト指向/UMLを開発に導入している方にも、モデリングスキル向上のための講座として有効です。

内容

【第1日目】


1. 全体手順の確認
1) オブジェクト指向分析設計の位置づけ
 

2. 要求定義
1) 要求定義の目的と手順
2) UseCase図・記述の作成
3) UseCase作成のポイント
4) UseCaseの効果
演習:UseCase図の作成、UseCase記述の作成、シナリオ記述の作成
 

 

【第2日目】
 

3. 要求分析
1) 要求分析の目的
2) オブジェクト指向での重要な考え方
3) 要求分析の手順
4) シナリオ分析
5) オブジェクト指向分析の手順

  1. 静的構造のモデル化
  2. 動的構造のモデル化
  3. 機能的な構造のモデル化
  4. UseCaseのトレースとモデルの詳細化
  5. 制御機能のモデル化

6) 組込系固有の問題
7) オブジェクト指向分析のポイント
8) オブジェクト指向分析の効果
演習:クラス図の作成、シーケンス図の作成
 

 

【第3日目】
 

4. 設計
1) オブジェクト指向設計とは
2) 分析と設計の違い
3) 設計手順

  1. アーキテクチャ/方針の決定
  2. 対象となる分析モデルの確認
  3. 対象となる要件の確認
  4. 分析モデルをベースとした設計
  5. 設計課題の検討
  6. 設計手順の計画
  7. 対象とする上位要件の選択
  8. 解決先の選択
  9. 設計モデルの作成
  10. トレース

演習:クラス図の作成、シーケンス図の作成、ステートマシン図の作成
 

5. 設計詳細
1) 変更可能性の分離
2) 並行処理の実現
3) メモリ管理
4) ROM/RAMサイズの最適化